黒田家名宝展示―官兵衛ゆかりの資料展示―
展示中の資料
■ 福岡図巻と長崎港之図
「長崎港之図」には寛永18(1641)から福岡藩が幕府に佐賀藩と交代で勤めることを命じられた、長崎警備(ながさきけいび)の様子が描かれています。オランダの商船が入港する時は、福岡の軍勢(ぐんぜい)が、湾の両岸の番所(ばんしょ)を守り、海上には軍船(ぐんせん)が待機しました。また「福岡図巻」には、江戸時代中頃の城下町福岡の波奈(はな)の港のようすが描かれています。長い波戸には軍船が停泊し、初夏には長崎に向かって軍船団が威勢よく出航、多くの見物人を驚かせました。
黒田家名宝展示について
福岡市博物館の重要なコレクションの一つに、福岡藩主・黒田家に伝来した黒田家資料があります。国宝「金印」や、黒田節でおなじみの名鎗「日本号」は、黒田家から寄贈を受けたものです。
黒田家資料を中心に紹介する企画展示室2「黒田記念室」の「黒田家名宝展示」のコーナーでは、国宝・刀「圧切長谷部」、国宝・太刀「日光一文字」も展示します。
1 「黒田家名宝展示」展示予定
- 2代藩主黒田忠之の肖像と鯰尾形兜
- 4月5日(火)〜 5月8日(日)
- 2代藩主黒田忠之の肖像と一の谷形兜
- 5月10日(火)~6月19日(日)
- 福岡図巻と長崎港之図
- 6月21日(火)~7月24日(日)
- 3代藩主黒田光之の二つの肖像画
- 7月26日(火)~9月4日(日)
- 関ヶ原戦陣図屏風(左隻)
- 9月6日(火)~10月16日(日)
- 黒田長政の遺言と天正大判・印子金
- 10月18日(火)~11月20日(日)
- 道卜居士像と帽子形兜
- 11月22日(火)~12月27日(火)
- 国宝 刀 名物「圧切長谷部」
- 1月5日(木)~2月5日(日)
- 国宝 太刀 名物「日光一文字」
- 2月7日(火)~3月5日(日)
- 貝原益軒と東軒夫人の書跡
- 3月7日(火)~4月9日(日)
2 大身鎗 名物「日本号」
柄を含めた総長が321.5㎝,刃の長さ79.2㎝ 室町時代(14~16世紀)
黒田家の家臣「黒田二十四騎」のひとり 母里太兵衛が,祝宴で大盃を飲み干せば,この鎗を与えるという約束を守らせて、武将・福島正則から手に入れたもの。別名「呑み取りの鎗」といわれる。

日本号(部分)
■場所/福岡市博物館 企画展示室2「黒田記念室」
■観覧料(常設展と共通)/一般200円・高大生150円・中学生以下無料